ミネルヴァの梟は黄昏に飛び立つ
それなりに長く生きていると、壁に突き当たることがあります。
ただ、渦中にいると、自分が壁にぶつかっていることに気が付かないこともあります。
先日の夜、本棚に眠っていた本の背表紙に目が止まりました。
学生の頃に読んだ時は、最後まで読み切れなかったらしい。
でも、この時はふと「もしかしたら、さっき自分が考えてたことと同じようなことが書いてあるかもしれない」と思い、20年ぶりぐらいに読み始めました。
美術の入門書なのに、少し意外な感じがしますが、人生の壁の話から始まりました。
人生の壁を突破するには努力するとか、迂回するとか、それぞれ方針があるかと思います。
ある一つの問題には、観点によって異なる解決策が考えられます。
例えば、初対面の人に話しかけるときって、何を話したらいいのか戸惑うんですけど、時候の挨拶から入る場合もあれば、手短かに用件を伝えた方がいいこともあります。
また、自分の手持ちの観点では、合理的な解決策がないって思えることだってあるかもしれない。
そういう時は、慎重に考えて正しく飛躍する。
人生の壁も、飛躍することで、あるいは超えることができるかもしれないから。
本の主旨だと、美とはそういうものではないかということで、美術も問題解決のアプローチの一つだとして、序章は閉じられました。
このブログも、そんな地点から始めたいと思います。