第九コンサートに行ってきた。
先日、第30回「県民による第九」というコンサートに行ってきました。
会場は一階席がほぼ満席という盛況ぶりで、「県民による」という修飾どおり、若い人からお年寄りまでいろんな人が集まっていました。
チラシを見て「ブルックナーやるん?」という声が聞こえてきたかと思えば、後ろの席からは「第九って何分ぐらいあるの?」という会話が聞こえてきたり、客層も普通のクラシックの公演と比べたら幅広いのだろうと思いました。
そもそも僕自身がクラシックの素人ですし。
オーケストラは鳥取市交響楽団でしたが、第九ですから合唱団もいます。
案内の小冊子には合唱団のひとりひとりの名前が出ていて、「wow!同級生?」と思われる名前を発見しました。
「あの子ももうおばさんになったんだろうなぁ」などと感慨にふけっていたのですが、しばらくして名前の漢字が違うことに気づきました。
参加者手作りを謳う「県民による第九」らしく、距離感が近いらしいのです。
童謡「ふるさと」で開演し5分で終わると、いきなり10分休憩というサプライズがあってから、いよいよ第九の演奏が始まりました。
「あれ?音が外れたかなぁ」とかちょっとした違和感がしばしばあって、なかなか演奏に集中することができません。
市民楽団ですから、働きながら練習されている方ばかりだと思うので、やむを得ないかと思います。
他の観客を見ていてもそうで、客席の集中力は演奏の鏡になっていて、他の観客をみれば演奏の状態が判断できるような気がしました。
それでもティンパニーなんかは、見てて楽しかったです。
文化系の俵万智さんみたいな女性が、リズムを取りながらひとりでティンパニーを叩く姿からは、思わず「責任」という言葉を連想したりしました。
あんな打楽器の大きな音で間違えたりすると、演奏を壊しかねないからです。
他のお客さんもそう感じたのか、終演後、ティンパニーは一際大きな拍手をもらっていました。
それでも第九といえば、やはり第4楽章、歓喜の歌です。
僕は初めてプロの声楽家の歌を聞いたのですが、ものすごい迫力でした。
CDで聴くよりずっといいと思いました。
また100人の合唱団が声を合わせると、胸にぐっとこみ上げてくるものがありました。
また行ってみたいと思いました。