永遠のみそ汁 さくらももこさんを悼む
今日は、買い物に出かけて、ブックオフに寄ってきました。
お目当てのマンガを探していると、これがふと目に留まりました。
さくらももこさんの『神のちから』(Ikki comix)です。
結局、お目当てのマンガは見つからなかったので、これだけ買って帰りました。
ちなみに、Amazonだと中古でかなり価格が高騰(9/1現在 3,480円)していますね。
ぼくは250円で買ったので、せどりとか出来るんですかね。
閑話休題。
さくらももこさんが乳がんで亡くなられたことが、先日報道され、その早すぎる死を悼む声がTwitterでもあふれていました。
ぼくはアニメの「ちびまる子ちゃん」しか見たことがありませんでした。
なので、Twitterで流れてくる、さくらさん関連のツイートを見ていて、優しい人柄で、とにかくすごいお仕事をされた方だったのだなあと、ぼんやり思っていました。
その中で、いとうせいこうさんがツイートで、この『神のちから』を紹介されていて、ナンセンスぶりに腰が抜けたと書かれていました。
今、いとうさんのツイートを確認しているので間違いありませんが、これをぼくはぼんやり覚えていたのです。
それで、帰って早速読み始めてみました。
いきなり、貧乏なうなぎ屋の「借金の中山」さん(「おたすけぶくろの巻」)で始まって、ドギマギしてしまいました。
ぼくも中山だからです。
ちょっと「神」がかっています。
まだ3分の1ぐらいしか読んでないのですが、傑作だったのが「えいえんなるじんせいの巻」でした。
「そして私は、どうしてもみそ汁を飲まなくてはならない。」という言葉で始まり、おじさんが「永遠なる物」を探していきます。
そして蛇のようなステッキのようなおじいさんの顔をつけた「永遠なる物」をおじさんは見つけるのですが、それがおじさんの体内に入りこむと、おじさんの体はメビウス状になります。
メビウス状というのは、メビウスの帯のことで、簡単に言うと帯の端の裏と表を結びつけると永遠にループするので、永遠を象徴したりします。
ところで、それはおじさんの夢だったのですが、目を覚ましたおじさんが奥さんのみそ汁をすって扉を開けて出て行くと、また奥さんがみそ汁をつくって待っています。
おじさんがみそ汁をすって扉を開けると、またみそ汁が。
それが何回か続いておじさんは気づきます。
夢で見たメビウスが現実になったのだと。
死ぬまでみそ汁を飲み続けるのかと落胆するのですが、しかし、おじさんまだ甘かった。
最後に、「ちがう・・・死ぬまでじゃない!!これは永遠なんだ・・・」と気づくというオチです。
上手く説明出来てるか分かりませんが、これはもう傑作です。
ゲラゲラ笑ってしまいました。
さくらももこさんのご冥福をお祈りいたします。
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