鏡と自己客観視

11月16日(金)断酒23日目

断酒を始めてから、手持ち無沙汰に感じることが時々ある。

以前は、グラスに氷と梅干しを入れて、芋焼酎を多めの水で割ったものを、長時間にわたってダラダラ飲んでいた。吐いたりすることは、年に数回あるぐらいで、それなりにお酒と上手くつきあっていたのかもしれない。

だけど、体がだるくて、気力も衰えていた。

 

断酒して23日も経つと、飲んでいたとき、いかに自分が疲労していたかが分かってくる。ぼくの場合、肝臓などの臓器もそうだけど、神経系がかなり疲労していたらしい。なんとなく自信がなくて、周りを見る余裕がなかった。自分のことで精一杯だった。

 

最近、少しずつ余裕が出てきて、周りが見れるようになってきた。客観的に見れるようになったのだ。外出する機会が増えて、人を見ているうちに、自分の服装とかにも気を配るようになった。自分も見られているわけだから。そのせいか「鏡」が気になり始めて、100均のものだけど、最近だけで3つも「鏡」を買ってきた。

 

「鏡」というと、なんとなくナルシスティックな感じがする。おれは「鏡」なんか気にしないよという人でいいと思っていた。

だが、それは少し違った。ナルシストは自己に陶酔しているわけではなくて、自己客観視の能力に長けた人じゃないかと思い始めた。

 

客観視と自己客観視は、似たようで少し違う能力だと思う。

人は普通に過ごしていれば、客観的になるものだ。あの人は、ああだね、こうだね、という風に。

あるいは、極端に内向的で自分の心の中を見つめ続ける人もいる。これはこれで、結構きついのだが。

自己客観視は、心の中だけでなく、自分の外見から振る舞いまで観察する。自分で自分のすべてを肉眼で見ることはできない。だから「鏡」を使う。喩えになってしまうが、自分の中に「鏡」があって、どれくらいの照度や彩度を持てるかで、その人は大きく変わる可能性があると思う。

 

もう以前の大酒飲みには戻りたくない。健康で楽しく穏やかに過ごしていたいし、体力が回復すれば、まだまだ少々の無理もきく。

手持ち無沙汰な時間を埋めるために、炭酸水を飲んだり、お菓子を食べるようになった。体調や体型を維持できるよう気をつけようと思う。

 

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