出雲風土記

人にやさしく7・・後記

出雲市民病院を退院して鳥取の家に帰ってくると、あれ程苦しい思いをしたのに、また酒を飲み始めました。 鳥取の主治医からは、酒をやめないと、また病気になる可能性が高いと言われました。 入院から3ヶ月近く経ちますが、インターネットや書籍でアルコー…

人にやさしく6・・Good Luck

看護師さんというのは、用事があるときか、こちらがナースコールしないかぎり病室には来ないものです。 看護師Aさんは顔つきが柔らかくなったと言ってくれたのですが、一回だけふらっと病室に遊びにきてくれました。 少しだけ世間話をすると、仕事に戻ってい…

人にやさしく5・・キセキのような回復と風呂

月曜日になって病院が日常に戻ると、治療も本格的になります。 治療内容まではあまり覚えていませんが、点滴が中心でした。 それと呼応するかのように、少しずつ体が動き始めます。 まず首が動くようになったかと思います。 「えっ、ここまで来てたの?とい…

人にやさしく4・・三日目の夕日

両親は遠路鳥取から来たということで、担当医から病室に泊まることを許可されます。 本来は認められていないとのことで、これは先取りしていうと、本当にラッキーなことでした。 一方で、入院した日の翌日から土、日の休みに入ってしまうというアンラッキー…

人にやさしく3・・入院

痛む足でよろよろトイレに行って転んで、あ、これはちょっと普通じゃないと気づいたぼくはなんとかベッドまで戻りました。 枕元の電話でフロントに連絡して、なんとか病院までのタクシーを手配してもらい、車いすを持ってきてもらうことにしました。 フロン…

人にやさしく2・・当日

当日は朝から特急おき号に乗って鳥取から松江・出雲に向かいました。 松江で降りて、巡回バスで島根県立美術館のエヴァンゲリオン展に向かいました。 手書きの原稿や絵コンテがものすごいたくさんあって満足しました。 エヴァンゲリオン展では、シンジ君が使…

人にやさしく1・・出発前夜

気が狂いそう やさしい歌が好きで ああ あなたにも聞かせたい このままぼくは 汗をかいて生きよう ああ いつまでもこのままさ ザ・ブルーハーツの「人にやさしく」の一節です。 ぼくはというと、毎日大酒を飲みながら、半分死にかけておりました。 転機は島…